【プレゼン】文部科学省「中央教育審議会 初等中等教育分科会 教育課程部会 教育課程企画特別部会」に出席し、意見を述べました

2026年10月21日、新経済連盟(以下、新経連)は文部科学省「中央教育審議会 初等中等教育分科会 教育課程部会 教育課程企画特別部会」に出席し、「次期学習指導要領等に向けた審議まとめ」に対して意見を述べました。本会合には、船津康次幹事(トランスコスモス株式会社 取締役 相談役)・次世代教育ワーキンググループ座長が出席しました。
新経連からの意見のポイントは次のとおりです。
1.前提
・この度示された「次期学習指導要領等に向けた審議まとめ」(以下、「審議まとめ」)において、調整授業時数制度の導入による教育課程の柔軟化や「余白」の創出、小・中・高を通じた情報教育の抜本的拡充など、時代に即した画期的な方向性が打ち出されたことを支持する。
・ 制度的枠組みの整備が進む中、今後の最大の課題は「学校現場での定着」と「組織文化・オペレーションの変革」への着実な移行である。
2. 意見
(1) 探究学習におけるアントレプレナーシップ教育の概念の導入と「開かれた学校」の推進
① 探究学習におけるアントレプレナーシップ教育の位置付け
・小・中・高の探究学習を「総合的な探究の時間」として統一的な概念としたことを強く支持する。
・新経連の提唱するアントレプレナーシップ教育は、⾃ら設定した課題について次世代テクノロジー等を用いて解決し、新しい価値を生み出す能力を育むものであり、社会のあらゆる場面で必要な資質である。
・探究学習を進めるに当たり、アントレプレナーシップ教育の概念を取り込み、改訂指導要領等において育むべき資質・能力を明確に示すこと、また入試を含め成果が継続的かつ多面的に評価される仕組みの構築を要望する。
② 「開かれた学校」の実現
・より多くの民間人材や地域関係者が、学校教育に直接かつ継続的に関わることが不可欠。
・特に「特別免許状」については、国主導で共通の認定制度や運用指針を整備し、円滑な授与と広域的な活用が可能となる方策を講じるべき。
(2) 小・中・高の一貫した「情報教育」の充実と教員の学びの環境の強化
① 情報教育の授業時数の大幅な増加への賛同
・情報科目の新設・見直し及び授業時数の大幅な増加を強く支持。各教科等から時数を「薄く・広く」減じて確保する方針は、教科間の重複整理の観点からも妥当であり堅持されるべき。
② 既存事業の成果に基づく改善、多様な知見に基づく今後の方針策定
・今後のAI 教育の基盤整備に当たっては特定企業への依存ではなく、関連企業のほかアカデミア、教育関係者等からなるコンソーシアムを形成し、国が一定の要件を示しつつも多角的な知見のもとで検討を進めていくべきである。また、AIの進歩に合わせて柔軟にAI教育の在り方を見直せる体制を整えるべき。
③ 「情報AT(アシスタントティーチャー)」の制度化と国主導の予算措置
・ 大学・高専生や民間のIT専門人材を活用した「情報AT(アシスタントティーチャー)」や外部講師を全国に配置できるよう、国主導での制度化と必要な予算措置を講じるべき。
④ 現職教員に対する「課題解決型学習」を含む指導力強化の方策
・全教員がAI・データサイエンス等を自ら学ぶとともに、「課題解決型学習(PBL)」等の実践体験を伴うリスキリング研修を充実させるべき。
⑤ AIを教育現場で活用するための教員養成課程における指導力の土台形成
・教員養成機関において、AI を教育現場で活用するための指導力育成に向けた養成課程の検討がなされるべき。
⑥ 規模・補助対象とも充実した国庫補助の実現
・GIGAスクール構想第2期の推進に向けた大規模な予算措置の方針について評価するとともに、今後も地⽅交付税措置のみに依存する形ではない、各地域に対する大規模な国庫補助の導入を期待する。
・ハードウェア面に加え、AIサービス利用料や専門人材配置等の継続的な運用経費も含めた財政支援や、「教育特化型」AIプラットフォームの官民構築と強固な財政担保を期待する。
(3) デジタル技術・AI及び民間のノウハウの活用による校務DXの推進
① 民間のノウハウの活用による校務DXの推進
・審議まとめで重視されている「実現可能性の確保」に関し、教員の負担軽減やデジタル技術・AIを活用した校務の効率化が盛り込まれている点を支持する。
・民間企業が培ってきた「働きやすさ」と「働きがい」を両立させる実行ノウハウを学校現場へ移植し、業務整理や役割分担を通じた働き方改革が進むことを期待する。
② AI・デジタル技術を活用した生徒の多面的な評価と負担軽減
・観点別評価や学習ログ、レポート・作品制作(パフォーマンス評価)等における客観的かつ多面的な評価を推進するに当たり、教員の過度な負担を回避するため、AI やデジタルツールを積極的に活用した評価支援の仕組みを構築・普及させるべき。
③ 調整授業時数制度等により授業時数が減る教科担当教員への適正な評価
・調整授業時数制度の導入に伴い、特定の教科で授業時数が減少した場合であっても、当該教科を担当する教員が不当に過小評価されないよう、AI活用も含めた適正な評価の方策を検討すべき。

船津康次 幹事・次世代教育WG座長

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