欧州製品法(European Product Act)に関する連名書簡に署名しました

2026年9月30日、一般社団法人新経済連盟は、欧州委員会が提案を予定している欧州製品法(European Product Act)に関する連名書簡(以下「本書簡」という)に署名しました。
【本書簡について】
本書簡は、欧州を中心とする業界団体等の計17団体の連名で、欧州委員会のステファン・セジュルネ上級副委員長(繁栄・産業戦略担当)、ヘンナ・ヴィルックネン上級副委員長(技術主権・安全保障・民主主義担当)、ヴァルディス・ドンブロフスキス委員(経済・生産性、実施・簡素化担当)、マイケル・マクグラス委員(民主主義・司法・法の支配・消費者保護担当)宛てに送付されたものです。
署名団体は以下のとおりです。
・新経済連盟(Japan Association of New Economy)
・Adigital
・Alliance Française des Places de Marché
・Chamber of Progress
・Classifieds Marketplaces Europe
・Computer & Communications Industry Association (CCIA)
・Digital Business Ireland
・European Refurbishment Association (EUREFAS)
・European Tech Alliance (EUTA)
・France Digitale
・Movimiento Re-Úsalo
・NLTech
・Portuguese Startup Association
・Startup Disrupt
・techUK
・Thuiswinkel.org
・Unicorns Lithuania
欧州委員会は、2026年の作業計画において、EUの製品規制の共通枠組みである「新たな立法枠組み(New Legislative Framework)」と市場監視規則の見直しを「欧州製品法」として提案する方針を示しており、近く法案が公表される見通しです。本書簡は、同法がEU単一市場における事業環境、とりわけオンライン取引や越境取引に与える影響への懸念を、法案の公表に先立って表明するものです。
【本書簡の主な内容】
本書簡は、欧州委員会が掲げる「簡素化」の方針に照らして、現在の欧州製品法の方向性には次の3つのリスクがあると指摘しています。
■ 既存制度との重複
欧州製品法は、デジタルサービス法(DSA)、一般製品安全規則(GPSR)、エコデザイン規則、包装・包装廃棄物規則、不公正取引方法指令、製造物責任指令、関税法典(UCC)の改正の上に、新たな制度を重ねるおそれがある。これらの多くはまだ完全には実施されておらず、その効果を測ることもできない段階にある。規制を重ねるのではなく、国内および国境を越えた当局間の構造的な協力を通じて、より実効的な執行を目指すべきである。
■ 法的な不確実性
義務の重複や内容の不明確な義務に加え、各主体の実際の役割に沿わない形で、サプライチェーン上の責任が予測困難に移転するおそれがある。これは製造者、運送事業者、小売事業者、マーケットプレイスのいずれにも当てはまり、欧州の企業、スタートアップ、中小企業の市場参入、成長、競争を妨げる新たな負担となる。
■ 規制上の失敗の繰り返し
包装規則の導入においては、目的は正当であっても実施の順序を誤った規則が、域内の越境取引に深刻な影響を与え、多くの小規模事業者が他の加盟国への販売を停止した。欧州製品法は、オンラインで販売されるあらゆる製品について、同じ事態を招くおそれがある。
その上で本書簡は、EUの基準を引き下げることなく、欧州での事業をより容易にする法律とすること、また欧州委員会自身の簡素化の公約に照らして同法を検証し、新たな規制を上乗せするのではなく既存のルールを土台とすることを求めています。あわせて、これらの原則を法案に反映させるための意見交換の場を設けるよう要請しています。
新経済連盟は、安全でない製品や法令に適合しない製品を市場から排除するという目的を共有しつつ、日本企業を含む事業者が欧州市場で公正に事業を行える環境の確保に向けて、引き続き欧州の関係団体と連携してまいります。
※ 本書簡の全文(英語)はこちらをご覧ください。
