AppleのEU域内における新たな取引条件に関する公開書簡に署名しました

2026年9月8日、一般社団法人新経済連盟は、Apple社がEU域内において導入する新たな取引条件に関する公開書簡(以下「本書簡」という)に署名しました。

【本書簡について】
本書簡は、欧州を中心とする業界団体、市民社会団体および事業者の計18団体の連名で、欧州委員会のフォン・デア・ライエン委員長、リベラ上級副委員長(クリーン・公正で競争的な移行担当)およびヴィルックネン上級副委員長(技術主権・安全保障・民主主義担当)宛てに送付したものです。

署名団体は以下のとおりです。
The Coalition for App Fairness/App Fair Project/Approov/ARTICLE 19/Cafeyn Group/Cryptee/Digital Content Next/Euroconsumers/European Games Developer Federation/European Publishers Council/European Tech Alliance/France Digitale/iconomy/一般社団法人新経済連盟(Japan Association of New Economy)/News Media Europe/Online Dating and Discovery Association/SkyDemon/Uptodown

Apple社は2026年8月18日、デジタル市場法(Digital Markets Act、以下「DMA」という)への対応として、EU域内のApp Storeに関する新たな取引条件を公表しました。欧州委員会は2025年4月、Apple社によるアプリ事業者の外部誘導の制限がDMA第5条4項に違反するとして5億ユーロの制裁金を課しており、また代替的なアプリ配信に係る取引条件についても第6条4項に基づく手続が継続しています。
本書簡では、新たな取引条件が影響を受ける事業者および消費者との協議を経ずに公表されたこと、および同条件が既に認定された不遵守を解消するものではないことに懸念を表明しました。

【本書簡の主な内容】
■ 外部誘導に係る手数料
DMA第5条4項は、事業者が自らのユーザーに対して無償でオファーを伝達・宣伝し、契約を締結できるようにすることをゲートキーパーに求めている。2025年4月の決定は、外部誘導および外部誘導を経た取引は無償でなければならず、事業者が支払うべき価格はゼロであると明示している。にもかかわらず、新たな取引条件は外部誘導に15%の手数料を導入するものである。同決定は初期獲得の仲介に対する対価を一定の条件の下で認めるものの、当該対価は初期獲得に限られ、その価値に見合うものでなければならないとしており、15%という水準はこの基準を満たさない。

■ 代替的な流通経路に対する継続的な負担
新たな取引条件は、コアテクノロジー手数料(CTF)を、App Store外で配信されるアプリの取引に対する5%のコアテクノロジー手数料(CTC)に置き換えるものであるが、代替アプリストアおよび事業者に恒久的な費用を課す点において、これらの経路が実効的な競争上の制約となるために必要な規模への到達を引き続き妨げる。あわせて、App Store外での配信には事業者の登録、審査、契約上の要件といった非金銭的条件が課されており、代替的な流通経路の独立性が制限されている。

■ 手続の透明性
欧州委員会による受入れは、正式な理由を付した決定ではなく非公式な公表を通じて示されている。このため事業者は、2025年4月に認定された不遵守が解消されたものとされるのか、代替配信に関する手続が継続しているのかを確認できない状態にある。本書簡は、影響を受ける当事者との協議、手続の状況に関する透明性の確保、および関連手続の正式な理由を付した結論を求めている。

※ デジタル市場法(DMA)についてはこちらをご覧ください。
※ 本書簡の全文(英語)はこちらをご覧ください。

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