会員セミナー「業界必見!『不動産テック』の現状-先進的取組のご紹介-」を開催しました
11月28日、会員セミナー「業界必見!『不動産テック』の現状-先進的取組のご紹介-」を開催しました。
ITやAIなどのテクノロジーを使った変化が不動産業界にも訪れています。近年、不動産業界内では、業務効率化に向けた様々な取組が行われており、「不動産テック」として業界内でも盛り上がりを見せています。
そこで、今回は新経済連盟の不動産市場拡大推進PTリーダーである井上理事の株式会社LIFULLセミナールームにて、「不動産テック」をテーマとした先進的取組について、会員企業の方々よりご講演いただきました。
■今回の講師とプレゼンテーマ
◯山田 貴士様(株式会社LIFULL 取締役執行役員)
『LIFULLが取り組む不動産テックについて』
◯栗本 唯様(清陽通商株式会社 代表取締役)
『登記データ活用システム[CERET](IT+AIの技術を使った売り物件発掘業務の効率化)のご紹介』
講師:山田貴士様(株式会社LIFULL 取締役執行役員)
〈山田様の講演概要〉
・不動産業における情報の非対称性を解消したい
・グローバルな不動産(実需、投資)プラットフォームを構築する
・AI専門部署を立ち上げ、広告宣伝費の最適化、プラットフォームの開発
・気温、騒音などの情報を収集してデータ化への取組
・AI技術を活用した取り組みとして、物件の不整合画像検出や画像種別の自動選択機能を開発
・自社含め8社で不動産情報コンソーシアムを立ち上げ、異業種である各社が持つ物件関連情報を共有
・物件、価格、建物性能評価、不動産会社営業者の評価を可視化
・ブロックチェーン技術を活用した「不動産小口投資のプラットフォーム」を構築した企業への出資
・物件検索、相談、内見、重説から契約まで、全てオンラインで完結できる仕組みが完成
・社会問題となっている空き家について、全国版空き家バンクを作って見える化
講師:栗本唯様(清陽通商株式会社 代表取締役)
〈栗本様の講演概要〉
・ガラケーとFAXで40兆円が動く業界
・IT化が進まない不動産業界。売買仲介分野で最も難しく、非効率な「物件の確保(ブツアゲ)」をIT&AIのチカラでもっと効率化できないか、という問いがきっかけ
・アメリカでは売り予測をするスタートアップが複数出現している。そこで日本の不動産データベースである登記簿謄本に注目。
・膨大な紙情報の登記簿謄本をデータ化し、AIで解析、売り予測を算出
・過去2年間の売買データから総売買件数を推測するなど、感覚から可視化へ
・人工知能(AI)を使って「売却確率」を点数化し、効率の良い営業を可能にするなど、IT技術と可視化された情報で不動産業界の「じゃまくさい」を効率化する
・不動産業界の生産性向上と働き方改革に貢献する
今後も不動産市場拡大推進PTとして、会員の皆様に、業界の最新動向の共有や意見交換の機会を提供してまいります。
今回お集まりいただいた会員の皆様、講師の山田様、栗本様ありがとうございました。
■参考:
・新経済連盟提言:「不動産・新産業革命 ~名目GDP600兆円に向けた成長戦略~」
講演会場の様子