8月29日、小セミナー「ビッグデータ・オープンデータの最前線 ~ビジネスモデルの「共創」とデータ利活用~」を行いました

2016年8月29日、会員向け小セミナー「ビッグデータ・オープンデータの最前線~ビジネスモデルの「共創」とデータ利活用~」を行いました。
「ビッグデータビジネス・コンソーシアム」はビッグデータ・オープンデータの利活用を通じたビジネスモデルの創出と我が国経済の競争力強化を目的に設立された組織で、「ビッグデータ共創機構」が事業責任会社として運営を行っています。 今回はビッグデータ共創機構の宮沢和正・代表取締役社長に講師としてお越しいただき、コンソーシアムの活動内容を通じたビッグデータの利活用、ビジネスモデルの創出等についてお話しいただきました。
   
   
 ビッグデータビジネス・コンソーシアムはこれまで、RESAS(地域経済分析システム)・観光・インバウンド対応等の地方創生分野、ブロックチェーン活用や新規事業創出等に係るFinTech分野、IoT・ビッグデータ・人工知能・ロボット等のCPS(Cyber Physical Systems)分野などで活発な活動をされてきました。地方創生分野では、内閣官房まち・ひと・しごと創生本部が提供するRESASについて、地域ごとの消費動向分析等の活用事例を踏まえて、自治体・民間双方のデータ活用可能化やAPI化等を提案・実現されたそうです。
 またCPS分野では、米国において既に2007年にIoT等の複合分野の重要性が提言されていたことに基づき、我が国においてもビッグデータを活用した新たな価値創出を不断に行っていくことの必要性を訴えられてきました。
   
宮沢様は、日本ではIoTデバイスの高品質性の一方で大手企業はビッグデータ提供に乗り気でなくデータが集まらないこと、メーカーは囲い込みに終始しIoTデータの標準化やメーカー機器間の通信互換性が不十分であること、などを踏まえ、「IoTプラットフォーム」の構築が必要であると提案されました。
これは、一定のルール・基準の下にビッグデータを収集・蓄積・分析して現実世界のデバイスの最適制御を行うプラットフォームであり、これを用いた起業や新たなサービス・ビジネスモデルの創出が期待されています。IoTプラットフォームの実現のためには、データの内容や精度に関する標準フォーマットの策定やその認定、デバイス認証に関する認証基準の確立や認証方式の策定、デバイスのセキュリティに関するルールの確立や共通ID体系の整備など、政府・民間の双方を巻き込んだ体制整備が必要であり、ビッグデータビジネス・コンソーシアムとして、今後もそのための取り組みを進めていく考えを強調されました。
   
IoTの進展によってデータが企業の資本になる時代が来たと言われる中、宮沢様からは、新たなビジネス創出のためのヒントとなるような、まさに時流を捉えた貴重なお話をうかがうことができました。
   
宮沢様、そしてご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。
   
   
   
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