第13回国際動向勉強会(第3回EUデジタル規制:EU AI Act入門-リスク分類と企業が取るべき対応)を開催しました

新経済連盟は12月19日、「第13回国際動向勉強会」を開催しました。
本勉強会では、三部裕幸弁護士(渥美坂井法律事務所・外国法共同事業 パートナー/大阪大学招聘教授(社会技術共創研究センター))を講師に迎え、EUのAI法の全体像、日本企業の実務への影響およびEU域外の法律との関係について解説いただきました。
冒頭では、EUが世界に先駆けてAI法を整備した背景について、単一市場における「ビジネス推進」と歴史的教訓に基づく「基本権保護」という二つの観点から説明がなされました。AI法はビジネスに足かせを課そうとするものでも、米国企業の排除を目的としたものでもないという点について、正しい理解の重要性が示されました。
続いて、AI法の中核である「リスクベースアプローチ」について「許容できないリスク」「ハイリスク」「限定リスク」「最小リスク」の4類型が紹介され、特に「許容できないリスク」および「ハイリスク」については、具体例を交えながら詳細に解説いただきました。
さらに、日本企業への実務的影響として「域外適用」のリスクが取り上げられました。日本に拠点を置く企業であってもAI法の適用対象となるケースがあり、その場合、輸出時や取引先との契約などの場面を視野に入れ、適合性評価を実施することの重要性が指摘されました。また、EUの「簡素化」議論により、ハイリスクAIの施行時期の延期が予想される一方で、ハイリスクAIに課される要求事項や義務自体はほとんど緩和されておらず、日本企業としては対応可能な項目への早期着手が重要である点を述べられました。
最後に、米国のAI政策動向として、政権・連邦議会・州政府の動きや、連邦レベルで進められているAIアクションプランが紹介されました。同プランは「イノベーション」「インフラ構築」「国際外交と安全保障」を柱とし、AIに伴うさまざまなリスクへの対応を進めている一方、日本は米国やEUと比較してリスク対応が十分とは言えない状況にあり、こうした米国およびEUの動向を踏まえ、日本においても実効的なリスク対策を検討することが極めて重要であると指摘されました。
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第13回国際動向勉強会の様子
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