【パブコメ】総務省の「電気通信事業法施行規則等の一部を改正する省令案等に対する意見募集」に対して意見を提出しました

2022年10月26日、一般社団法人新経済連盟(以下「新経連」)は、総務省の「電気通信事業法施行規則等の一部を改正する省令案等に対する意見募集」に対し、意見を提出しました。

新経連としては、今回のとりまとめ案に対して、次のように考えております。
意見書全体はこちら

【意見の概要】

  1. 総論
    デジタルサービスを提供する事業者は、利用者の情報の保護について、これまで個人情報保護法(以下「個情法」)や外国の個人情報保護法制に基づく対応を行ってきた中で、電気通信事業法(以下「電通法」)において措置を行ったことにより、同法と個情法をはじめとする個人情報保護法制との関係などが非常に分かりにくいものとなっている。
    このため、事業者にとって個情法と電通法の二本立ての対応(例:個情法に基づく規程類とは別個の電通法に基づく規程類)が必要とならないことを基本原則とした上で、個別の具体的規制の内容を明確化することが必要である。

  2. 特定利用者情報の取扱いの委託等における外国名の公表義務について
    特定利用者情報の取扱いをA国に本社がある外国企業に対して委託し(当該外国企業のクラウドサービスを利用)、当該外国企業がB国のサーバで特定利用者情報を保存し、A国・B国・C国の従業員が当該サーバにアクセス可能といった場合において、名称の公表義務に関する適用関係を明確にしていただきたい。

  3. 情報の外部送信に関して利用者に通知・公表する方法について
    「スクロールせずに確認できる分量で表示する」「トップページや情報送信指令通信を行うウェブページ又はこれらから1回の操作で到達できるウェブページにおいて表示する」といった画一的な方法を義務付けることなく、利用者が保護されることを前提に、事業者が柔軟に対応できることを確保すべきである。
     
  4. 情報の外部送信に関して利用者に通知・公表すべき事項について
    利用者に関する情報の送信先の利用目的を「通知し、又は容易に知り得る状態に置く」際は、利用目的が記載された当該送信先のウェブページなどへのリンクの設置をすることで許容され得る旨を明確にすべきである。
    利用目的は、外部送信先が最も正確に記載していると考えられ、同じ外部送信先のタグなどを設置している複数の事業者が、独自の表現で外部送信先の利用目的を記載するなどが起こると、利用者にとってもわかりにくく混乱を招く可能性がある。利用目的が記載された外部送信先のウェブページなどへのリンク先を設置することで、利用者により正確な情報が伝わるものと考える。

  5. 特定利用者情報の漏洩報告について
    漏洩時の報告については、個情法における個人データの漏洩報告との事実上の二度手間になるような運用は避けるべきである。
    また、仮に総務省において個情法に基づく漏洩報告と電通法に基づく漏洩報告を共に受け取る運用を行うのであれば、総務省においても個人情報保護委員会と同様のデジタル化に対応した運用とすべきである。
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