【プレゼン】内閣官房「個人情報保護制度の見直しに関する検討会」にて、「地方公共団体の個人情報保護制度に関する見解」について説明しました

一般社団法人 新経済連盟(所在地:東京都港区、代表理事:三木谷 浩史、以下「新経連」)は、2020年9月7日、内閣官房における個人情報保護制度の見直しに関する検討会にて、「地方公共団体の個人情報保護制度に関する見解」について説明しました。

「個人情報保護制度の見直しに向けた中間整理案」に対する新経連の見解

■我が国全体の制度の整合性確保における国の役割
・データ流通基盤としての統一的な法体系を構築することは、データ駆動型社会における国民への『ナショナルミニマム』の整備として不可欠であり、それは国の役割。
・統一的な法体系を確保することと、地方自治を確保することとは相反するものではない。
・すでにある国と地方の役割分担に関する立法事例も参考に、統一性の観点からの一定の縛りをかけながら、自主性と自律性を確保していく措置を入れ込む案を検討することも一案。

■国際的な観点
・国際的な調和が確保されない場合、海外からのデータを日本に移転させ活用することに支障が生じる。
・企業の規模を問わずグローバルな活動が不可欠で、データルールの国際調和こそ進めるべき中、前提としての国内ルールの調和はまったなし。
・個人情報保護委員会による一元的なルールの企画立案解釈運用の確保が必要不可欠。

■分野ごとの規制の統一のあり方
・統一の必要性は、官民の共同作業の重要性の度合いと必ずしもパラレルになるものではない。
・データ駆動型社会を支える情報基盤整備の観点、日本発デジタルプラットフォーム振興の観点などから、地方公共団体を含めた統一的な法体系の整備が必要不可欠。

■地方公共団体ごとの条例の規律の相違
・データ駆動型社会へ移行する中では、情報基盤となる統一的な法体系を構築する必要がある。
・要配慮個人情報の問題 → 規律の差異の理由を精査したうえで、上乗せ・横出しをどこまで認めるかどうかの整理の問題として検討。

■具体的な支障事例、オンライン結合制限規定や匿名加工情報
・9割以上の自治体にオンライン結合制限規定の存在 → 経済社会のデジタル化、クラウド・バイ・デフォルトの動きと逆行。
ex1) GIGAスクール構想、オンライン教育への阻害
ex2)医療
ex3)MaaS
ex4)スマートシティ
・匿名加工情報の提供規定が未整備 → 民間企業による匿名加工情報を活用したサービスが進まない、スマートシティの推進への影響。
・少子高齢化の中で行政リソースの限界から広域連携等が一層拡大する中で団体間のデータ連携が課題に。

■統一的な法体系・解釈運用と地域の自立性・自主性の確保
・統一的な法体系及び統一的な解釈運用を図っていくことを目指すべき。
・法の規定を直接適用する手法を取りながら地域の自立性自主性を確保する方法を、まずは検討していくべき。
・『団体間でのデータ連携などにおいて課題と指摘する意見が事例ベースで多く存在』との個人情報保護委員会の資料もあることから、事例ベースでの自治体の解釈運用の調和を必要な指針や助言等を活用して実施していくことも、並行して有用。
・上乗せ、横出しの可否は、団体間でのデータ連携を阻害するかどうかをメルクマールとすることもあるのではないか

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