会員セミナー「成長を支えるインサイドセールスとは」を開催しました
1月30日、会員セミナー「成長を支えるインサイドセールスとは」を開催しました。
近年の働き方改革や生産性向上を背景に「インサイドセールス」が話題になっています。
「インサイドセールス」とは、電話やメールなどで顧客(候補)と非対面でコミュニケーションをとり、顧客関係の維持・強化を行いながらビジネス機会を創出するものです。
従来、一人の担当者で情報収集からアポ取り、受注やクロージングまで行っていた営業業務について、分業体制に見直し「インサイドセールス」を行うことで、より効率的な営業が実践されています。
「インサイドセールス」の国内でのワード検索数は、ここ3年で約7倍にもなっており、米国では2.7億人が営業にてインサイドセールスに携わっているなど、非常に注目されてきています。
また、テクノロジーの進化によって、安定的な通信環境のもとコミュニケーションを行えるようになったことなども、普及の後押しになっています。
そこで今回、当連盟の会員企業でもあるセールスフォース・ドットコム社の伊藤 靖 様(インサイドセールス本部 執行役員 本部長)にお越しいただき、創業当時より実際に行い、年率30%成長の原動力ともなっている自社の「インサイドセールス」の仕組みについて、ご講演いただきました。
講師:伊藤 靖 様(セールスフォース・ドットコム インサイドセールス本部 執行役員本部長)
当日は、会員企業の経営企画やマーケティング、営業など関連部署の方々参加のもと、セールスフォース社のインサイドセールスの実態についてご説明いただきました。
セールスフォース社では以下のように分類したうえで、②の部分をインサイドセールス部門が担っているそうです。
<営業関連業務>
①需要創造、潜在顧客の獲得(マーケティング)
②見込み客の育成、案件の発掘(インサイドセールス)
③案件管理、受注(フィールドセールス)
④活用支援、契約継続・追加(カスタマーサポート)
このような分業体制のもと、インサイドセールス本部のミッションとして「新規案件の創出」とともに「優秀な人材の育成」や「ワークスタイル変革のシンボル」を掲げながら、業務効率化と各部署のスキルアップが実現されています。
また、数年前より南紀白浜にオフィスを構え、テレワークを推進した結果、東京オフィスよりも2割生産性が向上したそうです。
そのテレワークオフィスには総務大臣が視察に訪れるなど、政府の関心も高まっています。
「営業部門がすぐ対応してくれない」「マーケティング部門より見込み段階で回されてくる」など、双方の部門から挙がってくる声に対応するため「つなぎ」の役割として下記の業務などが行われています。
<インサイドセールス業務>
〇顧客スコアリングによる優先順位付け
〇24時間以内の初回対応
〇初回の顧客ヒアリング
〇つながりやすい時間帯を見据えた架電フォロー など
顧客の温度感が高いうちにコミュニケーションをとりながら、各商談を見極めつつ、1回目の訪問で提案を行っているとのことです。
その結果、通常より短期間で商談成立を実現させているそうです。
このようにして業務効率化とともに、社員個人に頼らないノウハウや成功事例の継承が実践されています。
伊藤 孝 様(セールスフォース・ドットコム 専務執行役員 経営企画・営業戦略担当)
今回は日本の社会課題である生産性向上に大きく資する事例として、会員の皆様にご紹介させていただきました。
今後も新経済連盟として、会員の皆様にとって有益なセミナーを開催してまいります。
以上