7月13日、板橋第三中学校で松崎良太様(きびだんご株式会社 代表取締役)を講師に出張授業を行いました
7月13日、板橋区立板橋第三中学校にて、当連盟会員である、きびだんご株式会社の松崎良太・代表取締役を講師に、出張授業を行いました。きびだんご株式会社は「世の中にまだないモノやコトを生み出す」ためのクラウドファンディングサイト「Kibidango」を運営する、今大注目の企業です。(きびだんご株式会社<Kibidango> https://kibidango.com/)
今回はその創業者である松崎様に、「現代の『桃太郎』を探して」というユニークなタイトルで、学生時代から起業に至るまでの経緯や、働く上で必要なこと、生きる上で大切にすべきこと等について、中学生たちに語っていただきました。
講師:松崎良太様(きびだんご株式会社代表取締役)
横浜出身の松崎様は、ご両親の仕事の関係で小学生時代の一部を米国で過ごし、帰国後は私立高・大学に進学されました。そして大学在学時、「小説 日本興業銀行」という本に出会い、「自分もこういう、日本の産業を動かすような仕事がしたい」と思って興銀に就職されたそうです。
興銀時代、M&Aアドバイザリーを担当していた松崎様は、デスクを並べていた3つ上の先輩と共に数々のプロジェクトをこなしていきました。その先輩こそが、楽天創業者の三木谷浩史氏であり、当時のクライアントには上場直後のソフトバンクの孫正義氏もいたそうです。
米国へのMBA留学やその後のニューヨーク勤務等、興銀での仕事は充実していましたが、一方で、大きな組織の中でできることの限界も感じていたという松崎様は、「楽天で働かないか」という三木谷氏の誘いを一旦断るも、興銀の合併とみずほ銀行の誕生を受けて、「大きな組織ではなく、やはり自分で組織を変えられるような仕事がしたい」と考え、楽天に入社されたそうです。
松崎様は楽天で企業買収等を担当されていましたが、ものすごい勢いで成長する会社の中で、やがて、外に出て自分のできることをやってみたいという思いが強まり、独立されます。そんな時に米国で出会ったのが、クラウドファンディングでした。当時、すでに社会に浸透したインターネットは、「人と人とをつなげる」「時間・空間を超える」「モノやコトを共有可能にする」という価値を提供できるツールへと進化していましたが、これらを大いに活用した新たなサービスがクラウドファンディングであり、「一人ではどうにもならないものを、みんなの力で実現する」というその本質的な考え方に、松崎様は大変共鳴されます。2013年3月、Kibidangoを設立し、これまで、数々のプロジェクトを実現に導いています。
桃太郎はイヌ・サル・キジという仲間を集めて鬼退治という目的を達成し、仲間はきびだんごという対価をもらいましたが、Kibidangoを通じて、我々は自らのアイデアを実現でき、それに協力する人たちは様々な形をした魅力的な「きびだんご」を手にできる訳です。
松崎様は、生きていく上で特に大切にすべきこととして、「『当たり前』を疑うこと」「一生の仲間をつくること」を挙げられました。松崎様自身も、AirbnbやUber等、それまでの常識にとらわれない全く新しいビジネスを展開する企業に大いに刺激を受けたし、また、大学時代のゼミの友人や楽天時代の同僚等、一生付き合える仲間の存在が貴重な財産になっているそうです。
また、自らが愛読するという書籍「人生ドラクエ化マニュアル」より、夢を邪魔する障害を、攻略しがいのあるモンスターと捉えて、今この瞬間の戦いを楽しむことが重要であること、同様に書籍「運のいい人の法則」より、「自信を持ち将来を楽観すること」「行動を通じてチャンスを増やすこと」「内にある心の声に忠実になること」「信じたことをやり抜くこと」が「運を良くする」ポイントであること、を強調されました。
松崎様は講演を、「利他的な利己主義を目指そう」という言葉で締められました。目指すべきは、「自分がやりたいこと(=利己主義)で他の人のためになること(=利他的)」である、という意味です。
時代の先を見据えながら、ポジティブに「今」を切り拓いていく松崎様のお話は非常に説得力があり、これから自分の将来に向き合っていかねばならない生徒たちにとって大きなヒントになったのでは、と思います。
今回、出張授業の場を提供してくださった板橋第三中学校の皆様、講師をお務めいただいた松崎様、講演を聞いてくれた生徒の皆さん、本当にありがとうございました。
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