1月14日、人口問題PT小セミナー「人口減少社会の新ビジネス(第3回・AIの最前線)」を開催しました
2016年1月14日、「少子化・人口問題検討プロジェクトチーム」の下で行っている小セミナー、シリーズ「人口減少社会の新ビジネス」の第3回「AIの最前線~人工知能を超える「人工脳」SOINNとは何か~」を開催しました。
今回は、最近耳にすることが多くなったAIに焦点を当て、そのトップランナーと言うべき企業・SOINN株式会社の代表取締役で東京工業大学准教授の長谷川修先生にお越しいただきました。長谷川先生が開発したSOINNは人工知能を超える「人工脳」と呼ばれ、様々なメディアでその可能性が大きく取り上げられています。
これまでの「人工知能」は最初に専門家がプログラムを打ち込んでつくり、問題解決の方法はその専門家が考えて人工知能に与えなければなりませんでした。一方で、「人工脳」であるSOINNは、最初にプログラムを打ち込まなくても、問題解決の方法を勝手に覚えて賢くなる、という点が最大の特徴です。
SOINNは汎用性があり、スマホ、PC、ロボット、家電、車など、ハードを問わずに搭載できます。自分のスマホにSOINNを入れて「飼育」することも可能で、例えば、IoTが普及してくれば、SOINNの入ったスマホを持ち歩き、旅先のホテルでSOINNが部屋のエアコンに「この人はこの温度が好きだから、この温度にしろ」と命令することもできるようになると予想されます。自分の「ご主人様」のことを覚え、彼/彼女が快適に生活できるようにしてくれるということです。
講師:長谷川修氏(SOINN株式会社 代表取締役 / 東京工業大学准教授)
SOINNは様々な分野で具体的に活用可能です。例えば、過去の降水量・風向・風速・気温等のデータを一瞬で解析して天気や河川の氾濫を予測したり、正しい道順で進むことを覚えて自動運転につなげたり、といった具合です。
また、様々な情報の中で必要な情報だけを認識することも可能であり、例えばマテ茶のカップを見せると、色んな画像の中からマテ茶のカップの画像のみを判別したり、ネット上で「マテ茶のカップ」の画像を検索して、「マテ茶のカップ」がいかなるものか認識することもできます。
ロボットにSOINNを搭載すれば、自分で学習するロボットができ、ロボットからロボットへ覚えたことを伝えることも可能だそうです。長谷川先生は、「現在、家電量販店では同じ家電でもスペックごとに値段が違うように、将来、ロボットが普通に量販店で販売され、『このロボットはこれができるからプラス〇〇円』などオプションがつくようになる」と将来予測をされ、AIを通して未来が少し見えた気がしました。
人口問題PTでは今後もこの小セミナーを継続し、その内容を踏まえて、政策提言を作成・発出する予定です。今回講師としてお世話になった長谷川先生、そしてご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。
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