【開催動画付き】“【新経連and新潟!】新潟発「産産官学」のエコシステム+モノづくりで新潟から世界へ”を開催しました
■イベント名:【新経連and新潟!】新潟発「産産官学」のエコシステム+モノづくりで新潟から世界へ
■開催日時:2023年11月27日(月)16:00~18:00
■登壇者(順不同、敬称略)
<冒頭挨拶>
笠鳥公一(新潟県副知事)
<セッション1>
渋谷修太(フラー代表取締役会長、新潟ベンチャー協会代表理事)
坂田源彦(BSNアイネット執行役員・イノベーション推進室長)
石川翔太 (EDOA新潟支社長、木山産業NINNO事業部 CINO)
<セッション2>
尾畑留美子(尾畑酒造専務取締役)
大谷尚子(大谷代表取締役社長)
遠藤新太郎 (遠藤製作所取締役)
坂田源彦(BSNメディアホールディングス ビジネス開発部長)
<モデレーター>
堀 圭一(新経済連盟事務局次長)
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新経済連盟(新経連)は2023年11月27日、「新経連and全国!!」の第7弾を新潟で開催しました。新潟では、はじめての開催でしたが、県内関係者だけでなく東京からも多くの方が参加され、総勢40名を超える大盛況なイベントとなりました。
今回の会場であるNINNO(ニーノ)は、30年以上前にファッションビルとして建てられた3棟のビルに設置され、今はスタートアップの集積地になっています。多くの地方都市で商業施設の空洞化が問題となるなか、そうした施設をビジネス/スタートアップの拠点へと転換する新潟の試みは全国的にも注目されています。
本イベントは日本経済新聞、新潟日報、TBSニュースサイトに取材記事が掲載されるなど、メディアからの注目度も非常に高いものとなりました。
セッションは2つに分けて開催され、セッション1では、『産産官学』と呼ばれる新潟独自のスタートアップエコシステム形成の仕掛け人である3名の方にお集まりいただき、NINNOの成功の秘訣についてお話しいただきました。セッション2では、新潟の特色あるものづくりで世界から高い評価を受けている3名の経営者の方にご登壇いただき、各社の事業紹介と今後の展望について語っていただきました。
冒頭、セッション開催に先立ち、新潟県の笠鳥副知事よりご挨拶いただきました。新潟版スタートアップエコシステムの形成に向け、官民連携による支援の一環として、イノベーティブな企業が集積するNINNOを中心に拠点の整備を進めてきた点について言及がありました。NINNO開設から現在に至るまでの3年半で、スタートアップ拠点から多くの新しい企業が生まれており、本イベントが県内の取り組みを県外にしっかり発信する良い機会になればと力強いメッセージを頂きました。
【セッション1】
はじめに、石川さんからは、日本のどの地域でも取り入れられるイノベーションのモデルとして、産産官学(※)をご自身が造語として作成したことについて説明がありました。
※産:地域に根付いた企業
産:地域になかった企業
官:地域課題を俯瞰的に把握している行政
学:共創を強化・促進する教育・研究機関
続いて、坂田さんからは、今年新たに始まったNINNOアカデミアについての説明がありました。本プログラムは、DXが進みIT人材を必要としてくる昨今の潮流に合わせ、DXの推進を含めたエンジニアの育成をテーマに行われ、国土交通省に補助事業として採択されているとのことです。
最後に渋谷さんからは、NINNOの開設の他、複数の企業相談窓口の設置、NINNO ACCADEMIAの開講などは、民間側の発想からはじまり、行政を巻き込んで一体感を持って進められているのが新潟のスタートアップエコシステムの最大の特徴といったお話がありました。拠点間連携によって生まれてくるビジネスもあり、背景には各地元の行政のサポートが必要なので、来年度はこの部分を広げていきたいとのお話がありました。
【セッション1の様子】
【セッション2】
農業県のイメージがある新潟県ですが、幅広い製造業の基盤があり、本セッションでは異業種で経験を積んだ上で家業をついで新しい事業に取り組んでいる3名の製造業の経営者の方にお集まりいただきました。この3名は、海外に向けてビジネスを展開されているという共通点もあります。
はじめに、尾畑さんからは、佐渡「真野鶴」の五代目蔵元として、海外から注目を集めている酒造りについてご説明がありました。現在までに14カ国120人以上の方が酒造りを学ぶために酒蔵に訪れている他、日本国内からも、内閣府の「日本酒特区」への認定や「The Japan Times」SATOYAMA大賞の受賞などの高い評価を受けています。今後、スタートアップや異業種、大企業と組みながら、日本海の新しい時代を作っていき、東京を見るのではなく、佐渡から直接世界に繋がろうというメッセージを頂きました。
続いて、堂田さんからは、印章の製造・販売の他、新潟小規模蒸留所の設立、福祉事業と非常に多岐に渡る事業についてご説明がありました。福祉事業では、厚生労働大臣から、多数の障害者を雇用しているということで表彰を受けた他、ウイスキー事業では、ワールドウイスキーアワード「ニューメイク&ヤングスピリッツ部門」ワールドベストを受賞し、海外からも非常に高い評価を受けているとのことです。今後もより多くの海外の方の手にとってほしいということからより事業を拡大していきたいとのお話がありました。
最後に遠藤さんからは、ゴルフ用品ブランド「エポン」の他、自動車や人工関節、飛行機の エンジンパーツ等を手掛ける事業についてご紹介いただきました。従業員は燕三条に約150人、タイに約1300名いることから従業員の多くはタイの拠点に在籍しており、かつ売上の半分は海外であげているとのことです。海外でビジネスを展開していく秘訣として、その国の文化へのリスペクト、衛生面、体調面のケアなど、就業環境の整備を進めることで多くの従業員に選ばれる職場作りが出来ているといった自社の強みを語っていただきました。
総括として、坂田さんには以下の3つのキーワードをあげていただきました。まずは、新潟で活動していることにプライドと自信を持ち、それを発信する行動力を持つこと。さらに自分のことと新潟のことを両方考えながら持続可能な形で新潟の社会を成長させ、海外の人材のコラボレーションをはじめ多様な人材と対応力を身に着けるべきと力強いメッセージを頂き、このセミナーを締めくくりました。
各セッション25分では触れられない点も多かったものの、どちらも新潟独自の興味深いお話をお伺いすることができました。また、セッションのあとはミートアップを行い、皆さまとの交流を通して多くの出会いや学びがありました。この「新経連and新潟!」をきっかけに新経連への入会に関心を持つ新潟の企業も想定以上にあり、新潟での最初のイベントは大成功となりました。
【セッション2の様子】
【全体の集合写真】