【オープンセミナー】 ロビイングの舞台裏―現役ロビイスト達が明かす業務の実態と意義― を開催しました

2023年6月20日、オープンセミナー ロビイングの舞台裏―現役ロビイスト達が明かす業務の実態と意義― を開催しました。

新経済連盟のセミナーは、政策の内容・動向の説明や、経営者の登壇するものが多いですが、今回は普段とは全く異なり、いわゆるロビイストにスポットを当て、ロビイングの意義や必要な資質などについて約1時間のパネルディスカッションを行いました。これまでコロナ禍の影響で会場開催を控えてきましたが、今回は会場開催(新経連会員特典)とオンライン開催のハイブリッドで行いました。
 

ロビイストがいなければ、情報収集の面でも自社のプロダクト・サービス向上の面でも対応ができなくなってしまったり、新たなビジネスアイデアの実現の障害を取り除けなかったりするなど、事業の拡大・継続や経済成長に資することができないことがよく分かる内容でした。
また、政府や国会議員のみならず、政府関係機関や各種団体などもステークホルダーとなり得る職種であり、それらステークホルダーと、プロダクト・サービスを利用するユーザーとの橋渡しとなる役割も担っていることも明らかになりました。ロビイングは、一企業の利害を超えて公益を実現するものであり、逆にそのようなものであれば国会議員や政府も進んで耳を傾けてくれるという示唆がありました。
ロビイングで重要なことは、官僚出身者が現役時代の伝手を使って働きかけをするということではなく、共感を得られるような正しいアジェンダ設計をすることです。
このように、ロビイストは業界の発展にも貢献する役割も持っており、こうした人々が社内にいることで会社の経営全体を下支えしています。企業の経営者がこうした役割の重要性を理解し、事業活動の拡大に最大限活用することが重要です。


一方、ロビイストも自身の活動を社内で見える化し、活動をオープンにする必要性も指摘されました。ロビイストの活用方法を自ら提案するほか、チームで連携して会社や業界の課題を解決する必要があるという言及もありました。既存のルールを所与の前提とする法務担当と異なり、ロビイストは法律を変えるという発想が必要ですが、その業務の過程でルールに対する解像度が上がるというメリットにも触れられていました。
そのほか、社外(特に同業他社)とのヨコのつながり・連携、役所や国会議員と接触するときの心構えなどのお話に至るまで、実に様々なアドバイスや示唆がありました。


質疑応答では、全ての質問に答えるには時間が足りないほど多くいただき、参加者の興味の高さがうかがえたものと思います。
終了後はネットワーキングを行いましたが、登壇者・参加者ともに話が尽きなかったのか、パネルディスカッションでの議論の続きをしているように会話が盛り上がっていました。

新経済連盟では、今後も他ではみられない有益なセミナーをご提供いたします。ぜひご期待ください。

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