内閣官房が意見募集していた「サイバーセキュリティ戦略(案)」に関して意見を提出しました。

意見

(P31 3(1)④サイバー空間の衛生 関連)

1.「今後、マルウェアを配布する等の悪性サイト情報を蓄積するデータベースを構築し、悪性サイトにアクセスしようとする一般利用者に対する注意喚起等を、ISP等により実施するための仕組みを構築し、悪性サイトの検知機能の強化などデータベースの機能の高度化を推進する」とあります。当該仕組みの構築に当たっては、各事業者の既存のシステムの自由度を妨げないあり方を確保すべきであり、その観点からISP等事業者の意見を十分取り入れる枠組みが重要です。

(P32 3(1)⑤サイバー空間の犯罪対策 関連)

2.「サイバー犯罪に対する事後追跡可能性を確保するため、関係事業者における通信履歴等に関するログの保存の在り方について検討する」との記述があります。これに関しては、事業者に過度の負担を課す可能性があるとともに、自由な情報流通への妨げになるおそれがあるため、その具体的な導入には慎重な議論が求められるべきです。

(P33 3(1)⑥サイバー空間の防衛 関連)

3.「サイバー攻撃の主体の特定に資する平素からのサイバー攻撃に関するインシデントの認知、インシデント情報等の収集・共有や高度な解析等に関する関係機関の役割の明確化及び体制等の強化とともに、それらの機関間の連携を強化する」とあります。これについては、サイバー攻撃対策との名目で国民の自由な情報アクセスへの不当な介入・制限や委縮効果を生じることがないようバランスを取ることが必要不可欠です。

提言・ニュース