【パブコメ】総務省「デジタル空間における情報流通の健全性確保の在り方に関する検討会とりまとめ(案)」のパブリックコメントに意見を提出しました

一般社団法人新経済連盟は2024年8月20日、総務省が実施した「デジタル空間における情報流通の健全性確保の在り方に関する検討会とりまとめ(案)」に対して意見を提出しました。
提出した意見は以下をご覧ください。
 
 
【意見の概要】
  • 本検討会の議論の対象が広範囲に及んだせいで、各論点の議論の熟度が高められていないように見受けられる。議論の前提となるデジタル空間における情報流通の健全性とは何を示しているのかや、健全性の定義についても、必ずしも明確ではない。偽・誤情報における課題とデジタル広告における課題は一緒くたに議論すべきではなく、分けて考えるべきである。改めて、本検討会における目的は何かを明確にし、その目的に照らし合わせ、問題の所在を整理するとともに、実態把握と影響分析を十分に行った上で、それらの問題への効果的な対応策を議論すべきである。
  • 特にデジタル広告に関しては、偽・誤情報の議論と比較した場合、本検討会全体におけるデジタル広告に対して割かれた議論の回数や、総合通信基盤局におけるプラットフォームサービスに関する研究会での過去の議論経緯等を考慮しても、実態把握や影響分析、構成員における議論等が足りていないように見受けられる。「デジタル広告」の定義によっては、デジタル空間における様々な表示が対象となりうること、また、デジタル広告領域においては複雑多岐に渡るステークホルダーが存在していることから、議論の対象となる「デジタル広告」の定義や範囲を明確にするとともに、正確な実態把握・影響分析をし、真に対処が必要な課題や範囲にしぼり、より慎重な議論を改めて行うべきである。
  • 本報告書において、情報の「質」への言及が繰り返し行われているが、デジタル広告の「質」への言及は、すなわち情報コンテンツの中身そのものへの言及であることから、国や行政機関による表現の自由や営業の自由への過度な介入が懸念されるところ、表現の自由や営業の自由の確保はどう担保していくのか、明確にされたい。

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