【NEST2017】新経済サミットのピッチイベント「NEST STARTUP CHALLENGE」 企画の全貌が明らかに!(インタビュー記事)

NEST STARTUP CHALLENGE -Startup Showcase-
 
 
毎年好評をいただいている新経済サミット(NEST)のピッチイベント「NEST STARTUP CHALLENGE」。NEST2017ではテーマを「Startup Showcase(スタートアップショーケース)」として、日本における様々な形のスタートアップエコシステムを披露します。
これまでピッチイベントといえばスタートアップの起業家が登壇するものでしたが、今回は彼らを支える団体や組織が、推薦者として各団体一押しのスタートアップと共に登壇します。
新しくなるNEST STARTUP CHALLENGEについて、ピッチイベントの企画、プロデュースを担当する奥田 浩美氏(株式会社ウィズグループ 代表取締役社長)にお話を伺いました。
   

   
■日本を代表する「エコシステムビルダー」が勢ぞろい!NEST2017のピッチイベント
   
–ピッチイベントを「Startup Showcase」という新しい形にした背景は?
   
奥田氏:
昨年までのピッチイベントは、事前に応募者を審査し、その中で選ばれたチームがNESTでピッチを行うという一般的なスタイルでした。NESTが始まった2013年当時は、こういった大きなピッチイベントは日本で10件くらいしかなく、先駆的な取り組みでした。しかし、今では日本中でピッチイベントが開催されており、その数は私が知っているだけでも100以上になります。
   
そもそも新経済連盟の役割は、日本のいろいろな企業や団体をつないで、日本を変え、そして未来を作っていくこと。NEST2017ではその原点に立ち返り、アクセラレータープログラム、インキュベーション、スタートアップメディアなどスタートアップを支援する団体、つまり「エコシステムビルダー」にスポットをあてて、NESTという場に参画してもらうことにしました。
   
ピッチイベントには、エコシステムビルダーとそれぞれが推薦するスタートアップが10組参加します。彼らは一緒に登壇してプレゼンを行う。つまり今回ピッチするのは、各エコシステムビルダーのお墨付きをもらった「猛者」たちなのです。
   
エコシステムビルダーが登壇することにより、現在日本のスタートアップが誰にどのように支えられて成長しているのかを、来場者にも実感してもらえることでしょう。さらに、様々なスタートアップエコシステムの形を多くの人が知り、NESTの場で人と人との新しいつながりが生まれることでビジネスの可能性が広がることも期待しています。
   
■未来を作るための活動をする人は皆、エコシステムビルダー
   
–「エコシステムビルダー」とは耳慣れない言葉です。実際、どのような人たちをエコシステムビルダーと呼ぶのでしょうか?
   
奥田氏:
例えば海外だと、ベンチャーキャピタル(VC)、エンジェルのみならず、政府、自治体、学校、メディア、イベント運営者など、スタートアップを支援する活動をしている団体はすべて「エコシステムビルダー」として認知されています。一方日本では、スタートアップにまつわる登場人物といえば、スタートアップ本人たちか、VCくらいしか思い浮かばないという方がほとんどでしょう。エコシステムビルダーと言う言葉もまだ浸透していません。
   
海外と比べて日本のスタートアップがスケールする速度が遅いのは、そのエコシステムの狭さも理由と思います。起業家でなくても、未来を作る意識のある人は皆エコシステムビルダーであり、VCでなくても、スタートアップを支援することができるのです。
   
NEST2017のピッチイベントでは、日本でアクティブに活動を展開する代表的なエコシステムビルダーの活動を、彼らが育てたスタートアップのピッチを通して披露(showcase)する場を作ることで、起業したい人、起業した人、スタートアップを支援したい人など様々な想いを持つ人たちに多様なインサイトと出会いを提供したいと思っています。
   
■スタートアップ・エコシステムビルダー・来場者がインタラクティブに交流
   
–ピッチイベントは、具体的にはどのような企画になりますか?
   
奥田氏:
ピッチイベントでは、1組あたりのエコシステムビルダーとスタートアップの登壇時間は6分。エコシステムビルダーがプロジェクトを紹介する時間が1分、スタートアップのピッチが5分です。このように登壇の時間は短いですが、NEST2017開催中は、エコシステムビルダーもスタートアップも展示エリアにブースを出展します。来場者が直接質問したりアイデアを伝えたり、2日間にわたって展示エリアが相互交流の場になると思います。
   
エコシステムビルダーと話をすれば、彼らがどういう志と思いでスタートアップの支援の活動を行っているかがわかると思います。大阪市、神戸市、福岡市もエコシステムビルダーとして参画いただくので、東京だけでなく日本各地で支援の機会があることが感じられるでしょう。起業を考える人にとっては、どういうエコシステムビルダーと組んだらどのように事業を成長させられるのかを知ることができ、自分の事業プランに合ったエコシステムビルダーと出会うきっかけにもなるはずです。
   
また起業家以外の方にも、プレゼンやブースでの交流を通して「これだったら自分や自分の会社でも、スタートアップを支援するような、未来につながる活動ができるな!」と感じてもらいたいと思っています。未来は向こうからやってくるのではなく、自分でも作れると実感し、次は自分の番だという気持ちになってもらえたらうれしいですね。
   
■進化するNEST。未来を感じられる2日間
   
–昨年のNEST2016ではどんなことが印象に残りましたか?
   
奥田氏:
印象に残ったのは、アンディ・ルービンのセッションです。本当は、セッションで2種類のロボットのデモンストレーションを行う予定でしたが、そのうち1種類の方の実演に失敗してしまいました。その失敗を含めてまさに「未来を作っている」と感じました。アンディ・ルービンほどの人が、搬送が非常に困難なロボットをNESTのためにわざわざ日本に持ち込み、直前まで調整とリハーサルを繰り返し、実演というチャレンジをしてくれたこと、それでも失敗してしまったこと。チャレンジと失敗の繰り返しで未来は作られていくことを教えてもらったと思います。
   
一番おもしろかったのは、もちろん、ピッチイベントです。昨年は海外に向けて発信することを重視し、英語でプレゼンするというルールでしたが、当初英語プレゼンの経験があったのは一人のみ。最初はたどたどしいプレゼンをしていた登壇者たちも、メンター(専任のサポート担当者)とともに練習を重ね、当日はすばらしいピッチができました。もちろん、短期間に流暢な英語が話せるようになったわけではありませんが、「伝えたい」という思いは審査員に刺さったと思います。あのとき発表されたサービスの多くがスピードを上げて海外にひろがっていきました。企画に関わったひとりとして、感無量な出来事です。
   
ピッチイベントの審査員は毎年とても豪華な顔ぶれです。もちろん、今年も贅沢なメンバーを予定していますよ。なお、これまでのNESTでは、当日に備えて登壇者に個人メンターがついてピッチのトレーニングをしてきました。今年はエコシステムビルダーたちが、メンターになって支えてくれるでしょう。皆、自分の推薦するスタートアップを優勝させたいですから、応援団としても必死なのでレベルの高いピッチになりそうです。
   
–来場者に向けてメッセージを!
   
奥田氏:
スタートアップを支援する波が大きく広がっています。特に今回のNEST2017では、地方自治体を含めてエコシステムビルダーが勢揃いします。これまでインキュベーション施設などは東京に集中していましたが、エコシステムビルダーたちの精力的な活動の成果で、全国各地にスタートアップが活動しやすい環境が整ってきています。自分の好きな場所で起業にチャレンジできるようになったこと、あるいはその活動をサポートできるようになってきたことを、NEST2017でぜひ感じてほしいですね!
   
–ありがとうございます。
   
登壇予定のエコシステムビルダー&スタートアップ、豪華な審査員陣の情報は、こちらからご覧いただけます。
   
「Startup Showcase」として、日本初の新しいピッチイベントの形で展開されるNEST STARTUP CHALLENGE。NEST2017初日の午前に開催となります。皆さまぜひ足をお運びください!
   
   
   
   
   
   
NEST2017公式サイト:http://nest.jane.or.jp/
   
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チケット購入はこちらから:http://nest.jane.or.jp/tickets/
   
   
   
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