薬事法改正案に関する三木谷代表理事のコメント

2013年11月12日
一般社団法人新経済連盟
代表理事 三木谷 浩史
 本日、医薬品ネット販売の規制に関する薬事法改正案が閣議決定されたことに関して、コメントを以下のとおり公表させていただきます。           
                         

1.本日閣議決定された薬事法改正案は、処方箋薬、スイッチ直後品目等のネット販売を合理的な理由や立法事実がないまま規制する内容となっており、受け入れられない。処方箋薬の規制にいたっては、具体的な議論がなされていない。一般用医薬品の販売規制の議論を隠れ蓑にしながら今回の薬事法改正の機会に乗じて行った不適切なものと言わざるを得ない。

2.一般用医薬品の販売方法として、安全面でネット販売が対面販売より劣っているということはない。情報提供の確実性、トレーサビリティ等といったインターネットの特性を活用してより安全性の確保に貢献できるものと考えている。
3.安倍政権の経済政策の3本目の矢の成長戦略の要諦は規制改革であり、偏見や誤解に基づかず、不合理な規制を取りのぞくことが必要である。医薬品ネット販売規制の問題はその象徴的な事案であった。その意味で、今回の閣議決定は大変遺憾である。高齢社会を迎える日本にとってITを活用した医療福祉分野の改革、医療費削減は喫緊の課題である。本問題でさえも規制改革できないということで、日本再興戦略で示された医療福祉分野でのIT活用という施策全体が後退することを懸念する。
4.新経済連盟は、処方箋薬、スイッチ直後品目等の対面規制の撤廃を含め「対面原則・書面交付原則の撤廃」に向け所要の取り組みを引き続き行っていく。ITの積極活用を推進し、日本経済の一層の再生に貢献していく所存である。
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