会員セミナー「経済産業省によるSDGs経営ガイド説明会 -企業の『SDGs経営』によるESG投資の呼び込みを後押しします-」を開催しました

9月2日、会員セミナー「経済産業省によるSDGs経営ガイド説明会 -企業の『SDGs経営』によるESG投資の呼び込みを後押しします-」を開催しました。

昨今、様々な文脈で「SDGs」という言葉が使われるようになりました。SDGsをいかにして企業経営に取り込み、ESG投資を呼び込んでいくかは、世界的にも大きな潮流となっています。
このような中、経済産業省は「SDGs経営/ESG投資研究会」を立ち上げ、国内外のSDGs経営の成功事例に焦点を当てつつ、いかにして企業がSDGsを経営に取り込んでいくか、また、投資家はどのような視座でそのような取組を評価するのか等について、掘り下げた議論を行ってきました。その上で、その議論の内容や成果を「SDGs経営ガイド」として取りまとめました。

そこで今回、経済産業省より髙津戸様にお越しいただき、研究会での議論や「SDGs経営ガイド」などについてご説明いただきました。

 

講師:髙津戸 拓也 様(経済産業省政策局産業資金課 課長補佐)

経済産業省産業資金課では、企業が、無形資産投資を中心とする戦略投資を果断に行っていくために、投資家などのステークホルダーとどう向き合い、対話していくべきかという問題意識を持ちながら、伊藤レポートや価値協創ガイダンスの策定等、様々な取組を行ってきたそうです。

今日、「環境の改善と保護」や「地域社会の発展」など、種々の社会課題について世の中の関心が高まっていく中、多くの企業がSDGsの達成を目標として掲げています。その背景には、SDGsに取り組まないこと自体がリスクと見られ得るといった気運の高まりがある一方で、SDGsの取組には、リスク回避という側面だけでなく、これまで注目されてこなかった分野にビジネスチャンスを見出すという「機会の獲得」という側面もあるということがあります。「三方良し」といった言葉に表されるように、もともと日本企業・日本社会の価値観とSDGsの概念は親和的であって、日本企業の中には、世界的にみても先進的な「SDGs経営」を既に実践している企業も数多く存在する反面、SDGsを本業に取り込むこと、社会課題解決と経済合理性を両立させることの難しさと向き合いつつ、試行錯誤を続けている企業もなお存在するようです。

これからは、企業・投資家・その他の様々なステークホルダーにとって、SDGsが価値の源泉になっていく時代がやって来ます。むしろ、そのような時代は既に到来しています。各企業には、自社事業のサスティナビリティを確保しながら、投資家やマーケット、その他のステークホルダーに「ビジネスの力による社会課題の解決」といった姿勢をよりアピールしていくことで、現代にふさわしい形での競争優位を確保していくことが求められます。

講演後の意見交換では、SDGsやESG活動への取組の在り方や、非上場企業・中小企業におけるSDGsへの向き合い方など、様々なトピックについて議論が行われました。

今後も新経済連盟として、会員の皆様にとって有益なセミナーを開催してまいります。

【参考】
◯「SDGs経営ガイド」を取りまとめました(経済産業省HP)
https://www.meti.go.jp/press/2019/05/20190531003/20190531003.html

 

(セミナーの様子)

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