トピックス

プロジェクトチーム

6月21日、東京都市大学等々力高校で山下智弘 リノべる株式会社 代表取締役を講師に出張授業を行いました

6月21日、東京都市大学等々力中学校・高等学校にて、当連盟会員である、リノベる株式会社 山下智弘代表取締役を講師に、出張授業を行いました。リノベるは、中古マンションなどのリノベーションのワンストップサービスを提供するプラットフォーマーとして、今大注目の企業です。
(リノベる株式会社:https://renoveru.co.jp/
   
今回は創業者である山下様に、幼少期や学生時代、就職、そして起業に至った経験を通じて、大切にしていることやリノベるのサービスに込めた思いを高校生の皆さまに語っていただきました。
冒頭で生徒の皆さまに「リノベーションということばを聞いたことがある人?」と質問すると手が挙がった数は少ないようでしたが、リノベるで生まれ変わった部屋の様子がスクリーンに映し出されるたびに、会場が山下様のお話に引き込まれていきました。
   
   
講師:山下智弘氏(リノベる株式会社代表取締役)
   
   
まずリノベるが何を目指している会社なのかについてお話しいただき、リノベるのミッション『日本の暮らしを、世界で一番、かしこく素敵に』が紹介されました。住まい・家を提供するだけでなく、「暮らし」を大切に考えているそうです。
ここで生徒の皆さまへの質問として、将来家を買うとしたら、新築がほしい人・中古がほしい人を聞くと、新築のほうに多く手が挙がりました。次に、新築を買うほうが得だと思うか、中古を買うほうが得だと思うかを聞くと、中古のほうに多く手が挙がりました。「欲しいと思うのは新築・得だと思うのは中古」というのは、ほかの年代でも同じ答えになるそうです。日本では10人いたら8人が新築を、2人が中古を買うという比率になるそうですが、欧米では逆転し、8割、9割を中古が占めます。住む人によって中身を刷新しながら古い建物が残り、きれいな街並みになっています。
日本ではこれまで壊しては作る=スクラップアンドビルドを繰り返し、中古の中身を大きく作り変えるリノベーションはされてきませんでした。しかし今は日本でも中古の服や本に抵抗がなくなってきています。実際に山下様自身が住んでいる築50年のマンションをリノベーションした写真が映ると、生徒の皆さまからは「すごい」というどよめきが起きていました。日本の人口が減っていく中で新しい住宅を大量に作る必要はなくなっていて、それなら中古を使い、1つ1つ丁寧に、その人に合わせて作るほうが「かしこくて素敵な暮らし」ができる。リノべるはそう考えていることをお話しいただきました。
   
「かしこく素敵な」については、IoTを使ったスマートハウスのアプリについても紹介いただきました。起床時間に合わせて照明が明るくなる、でかける時間や天気を音声で教えてくれる、自動で閉まるカギ、自宅に近づくと自動で照明がつくといった、「今手に入る未来の暮らし」を動画で紹介いただきました。実際に山下様の自宅も、500m以内に近づくと自動でエアコンがついたり、すぐに必要ない洋服をクラウドクローゼットに預け、必要なときにアプリを使って取り出すことができるというお話は、生徒の皆さまにとって驚きだったようです。
日本では多くの人が一生のうちに1回しか家を買わず、今住んでいる環境の延長で住まいを考えてしまいがちですが、すでに新しい世界は広がっていて、しかも特別な人しか手に入らないような高価なものではない。そういった新しい暮らしに興味を持ってもらえたらとも話されていました。
   
   
   
   
後半では山下様のこれまでの人生に影響を与えた出来事やターニングポイントとなった経験をお話しいただきました。
幼少期には、恵まれた生活から大きく環境が変わったことで、家族への思いや家に対する思いを強くされたそうです。小さくても大きくても自分の家に自信を持てること、自分や家族にとってホームグラウンドだと思えることが大切で、その人の思いを詰め込んだ家を作りたいという今の思いにつながっているそうです。また中学、高校、大学と学生時代を通じて打ち込んだラグビーは、就職した会社でも続けられるはずでした。しかしそこで歯が立たないと感じ、心が折れてしまう経験をされたそうです。
   
ラグビーをやめ、会社をやめられた後に入られたゼネコンでは、新築マンションを建設する工事現場のアルバイトから始められたそうです。そこで社員になってからは、マンションを建てるための用地取得の仕事をされていましたが、あるお婆ちゃんとの出会いがありました。立ち退きを拒むおばあちゃんに、親身になって通うことで本音を話してもらえるようになり、希望が叶うように新築されたマンションの新しい部屋に住んでもらえるようにしましたが、結果的には「思い出を奪われた」と責められてしまうという経験でした。新しい家を作って人を幸せにしたいと思っていても、不幸にすることもあると感じた大きな出来事だったそうです。
   
その後3ヶ月の休みをとって海外を旅したこともターニングポイントになったそうです。海外で暮らす先輩や後輩の家に泊まると、以前は全く家に興味がなかったのに、自分でペンキを買って壁を塗った、家具を作ったという話をしてくれる。しかし日本では、同じような部屋に住んで、誰も家のことを話さない。これは中古を使っている海外は自分で個性やオリジナリティを出しながら工夫して住んでいるけれど、日本では価値が落ちるからと画びょうひとつ刺してもいけないと言われて育ち、何の工夫もできないから思い入れもないからだと、気づかれたそうです。
   
そこで、古いものを取り壊して新しいものを建てるのではなく、その人の思いをのせて中身を作ればもっと日本の住まいは良くなると考えて、2004年に大阪で会社を設立されました。ただ当時は住まいをリノベーションしようという概念がなかったため、お店の改装やデザインをされていたそうです。しかし、日本の住まいを変えたいという思いを実現するために、もっとリノベーションをシステム化・仕組化しようと、2010年に東京でリノベるを設立されました。リノベるは“O2Oプラットフォーマー”として、オンライン上で自分が好きな設計士や施工会社や家具を選ぶことができるサービスを提供し、選んだものは全国に23店舗あるショールームで実際に見ることもできます。
   
最後に、山下様がつねに財布に入れて持っているという「MY CREDO」、「MY MISSION」も紹介いただきました。表には自分に対する誓いとして「MY CREDO」、裏には自分の人生がどこに向かって走っているのかという「MY MISSION」が、ラグビーの背番号11に合わせて11個書かれているそうです。またリノベるという会社としても、「行動指針10+1」というものがあり、個人とは別の法人という“生き物”として、自分たちがどこへ向かっていくのかを社員の方々と共有しているそうです。
終わりに生徒の皆さまへのメッセージとして、目の前のことを全力でやってきたこと、その中で壁にぶつかっても、後になるとそれが肥やしになっているということをお話しいただきました。人生は簡単ではなくこれから荒波が待っているかもしれないけれど、それが肥やしになるということを覚えていてほしい、そうやって乗り越えてほしいというメッセージでした。
   
講演後には生徒の皆さまから質問も出され、新しいアイデアはお客様の思いを深堀することで見つかることや、会社の中で人と人の間に起きるコミュニケーションの問題を解決するのにもミッションや行動指針が大切になること、またラグビーでは監督はグラウンドに降りられず選手に委ねられ、選手は走りながら自分でカードを選択していくところが経営に似ているといったお話もしていただきました。
   
   
今回、出張授業の場を提供してくださった等々力高校の皆様、講師をお務めいただいた山下様、講演を聞いてくれた生徒の皆様、本当にありがとうございました。
   
新経済連盟「新経済人育成貢献PT」では、引き続き、「出張授業」を行う小・中・高・大学を募集しております。ご希望の学校は、ぜひお気軽にご連絡ください。
   
   
   

以上